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理事長から

過去への囚われ

mirai

人は将来に向け一番良い方法を論理的に考え実行するのではなく、過去の経験に基づいて行動を起こしがちです。したがって、私たち大人も問題を起こす子どもと同様に、あるいは彼ら以上に 「分かっているけれども実行できない」ことを経験し分かっています。

まずは、その問題を認め受け留めるゆとりを、また、その問題が解決可能か不可能かを見極める知恵を身につけてゆきたいと思っています。そして、その時は解決できない問題を甘受する勇気と 悟りを授かりたいとも思っています。

仕事をして自立するために

mirai

ホームに入居してくる子どもたちは、入る時に、「一日でも早く仕事を探して、お金を稼ぐこと」を書面にて約束します。彼らは、ホームで生活をしていくには、仕事をしなければ ならない、と言う事を重々知っています。私たち大人は、行動に表れないと彼らが知らない、分からないと思ってか、「もうそろそろ仕事をしなさい。」、「就活はしているのか?」などの 言葉かけをしがちです。言い聞かせて実行に移せるのであれば、とっくに仕事をしているはずなのに。私たち職員の、彼らに対する言葉かけは、どこからきているのでしょうか。 もしかしたら、職員の言ったことを実行していない、書面で契約した約束を守っていないことからくる、ストレス対処行動なのかもしれません。つまり、ストレスを与えている者に対し、 ぐうの音も出ない言葉をかけて、その場を自分本位に治めることにより、ストレスを発散しているかもしれないのです。それら言葉かけの、主な動機がそこにある場合、彼らの心には響かないのではないでしょうか。 学習と学習したことのパフォーマンスは違います。

例えば、私は若いころから、玄関で靴を脱ぐときに靴をきちんと揃えることができません。小さいころに散々躾けられたにも関わらず・・・。 しかし、外ではしっかりと靴を揃えて脱ぐことができます。それと同じとは思いませんが、彼らは充分に仕事に就かなければならないことを理解し学習していると考えます。 ただ、それを実行に移す手立て、または環境が整っていないのではないでしょうか。
その手立てとは、目標を彼らが実行に移せる程度に小さく分化し、その小さくした標的行動を実行してもらうことが大切です。また彼らが一番前向きに、一歩が出せる環境を洞察し、整えることも大切だと思っています。

ゆとりをつくるために(関係を良くするために)

お子さんとの関係に疲れ果て、お子さんとの接触自体がストレスになっている場合もあります。互いにアレルギーのように反応しあい、相手の言動に受けて立ち、以前より増して「もやもや」や「怒り」を貯めてゆくのです。
その様なときには、互いに一度離れて、落ちついた環境で自分をとりもどすこと、今の状況を客観的に把握することが必要です。互いに刺激し合わない環境をある程度続けると、アレルギー反応が和らいできます。 親(肉親)の優しさ、具体的に言うと親切な行為、なら受け容れることができるようになります。その頃を判断し、親(肉親)に来所してもらいます。子どものニーズに合わせ、顔を合わせずに帰ってもらうこともあります。そんな時も、「お小遣い」を置いて帰ってもらったり、プラスのメッセージを残して帰ってもらいます。
プラスのメッセージとお小遣いは継続してもらいながら、頃合をみて、一緒に「買い物に出かけること」や「食事にでかけること」を実践してもらいます。争うことなしに気持ちの良い経験することを積み重ねてもらうのです。

こころを強くするために

ホームでの様々な経験を通して、こころを成長させ強くなってもらいたいと考えています。
こころの強さとは、ストレスに対する抵抗力をつけること、言い換えれば、「問題を受けとめ処理していく能力」と「解決できない問題を受けとめ共存していく能力」を育むことではないでしょうか。
東京女子大学教授近田輝行先生は、「処理できなかった、あるいは処理できなかったことにも気づいていない経験や感情を、問題行動や身体症状という形で出すのではなく、こころの中で抱えながら、 ことばやイメージなどを用いて内的に処理していく(フォーカシングで身につけるカウンセリングの基本‐クライエント中心療法を本当に役立てるために、p22抜粋)」ことが心の成長とおっしゃっています。

私たちは生徒の主体性と自主性を育むお手伝いをします。

下手の横好き、という言葉がありますが、勉強にはあまり当てはまらないような気がします。勉強がクラスで一番下でも、勉強が好きだと言う生徒、または体育がいつもビリでも体育大好きという生徒に、 いままで会ったことがありません。しかしながら、そのような生徒は多分いました。いや絶対にいたはずです。
なぜなら、数学はチンプンカンプンだけれども、数学の先生が大好きな生徒は、数学を好きになる可能性があります。体育は苦手でも、ウォーキングをして気持がリフレッシュしたことを体感した生徒は、 ウォーキングが好きになる可能性があります。私たちは、下手なものでも、それに伴って大好きなことがくっついてくると、その行為を将来行いやすくなるのです。また、 下手でも、それを行う際に身体的快感が伴うと、その行為を将来行いやすくなるのです。
上記の理由もあり、私たちが学習支援を行う時には、気持のよい関係を築くこと、を心がけています。私たちのことを好きになってくれるかは分かりませんが、今以上に嫌いになってもらわないよう接することはできます。 そこからのスタートです。

一方、問題を解いてもらう際には、絶対に間違わない課題から始めるよう工夫しています。しかし簡単なABCのアルファベットを書かせるなんてことはしません。生徒のプライドを傷つけますから。 ある程度のレベル問題を逆から解いてもらうのです。つまり、始めのほうは支援者が解き、最後の答えを生徒が書き下すのです。次々と問題を書き下すことにより、レポートが進みます。勉強をするという 行動に内在して良いことが付随してくるので、将来勉強する行為は発生しやすくなるはずです。「答え言わないで!私やるから」などの言葉が出た時は、「じゃあ、ここやって」と解けそうな問題を やってもらい、達成感をあじわってもらいます。答えは間違っていたも構いません。挑戦したことに対する評価を即時に出し、労うのです。

勉強を今以上嫌いにさせないこと

私たちの役目は、勉強を教えることではなく(もちろん教える力はありますよ!)、嫌いな勉強を嫌いでなくすることです。最低ラインは、それ以上嫌いにさせないことです。 将来、勉強するチャンスが訪れたときに、「私、これを嫌いじゃないから、やってみようかな!」と「私、これを嫌いだから、やーめた!」と思うのでは、大きく違ってくるでしょう。 一時の勉強ではなく、一生を通しての勉強、それを視野にいれた教育をしていきたいと思っています。

最後に、時によっては、勉強を好きになってもらうところまで導けることもあります。好きになってくれたならば、必然と勉強する時間が多くなり、それは得てして苦手ではなくなります。徐々にできるようになるのです。
話しが初めに戻りますが、好きなものは、それを行う機会が増えると予測できますので、徐々に上手になって行く可能性が高いです。 下手の横好きも、私の理論からは、将来は上手になってしまうのです。

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